万年筆って何万円もして敷居の高いイメージではないですか?
実は最近の万年筆は300円前後から購入できるんです。
万年筆に憧れはあるけど高そうだから…と諦めていた方でも、1コインで買えるならちょっと試しに買ってみることもできます。
このページでは、5000円以下で買える万年筆の種類と安い万年筆と高級万年筆の違いを解説します。
このページはこんな人におすすめ
・万年筆に憧れているけど何万円も払えない!
・安い万年筆の使い心地が知りたい!
万年筆はどういう仕組み?
まず、万年筆がどんな仕組みで文字が書けるようになっているかを簡単に説明します。
万年筆は、持ち手の部分にインクタンクが収納されており、そのインクがペン先(専門用語で「ニブ」と言います)に流れます。
そしてペン先のスリット部分からインクが滲み出てくることを利用して、そのインクを使って文字を書くという仕組みです。
インクタンクですが、「カートリッジ」と「コンバーター」という2種類があります。
カートリッジインクは、あらかじめタンクにインクが充填された状態で売られているもので、使い終わったら捨てて新しいカートリッジを挿しなおして使います。
万年筆と同じメーカーの専用カートリッジでないと規格が合わないので、インクの色が限られてしまうのが難点ですが、メンテナンスの必要がないので初心者でも気軽に使えるのがメリットです。
一方、コンバーターは空のインクタンクです。
このコンバーターに好きなインクを入れて万年筆に挿して使います。
他社製のボトルインクが使えるようになるので、楽しみの幅が広がるのがメリットです。
ただし、別のインクを入れるときはコンバーターのメンテナンスが必要になるので、最初は扱いが難しく感じるかもしれません。
万年筆の仕組みが分かっていなくても、万年筆を使うのに支障はないため、ここではあえてめちゃくちゃ省略して簡単に説明しました。
万年筆の仕組みに興味がある方はもっと詳しいサイトで調べてみてくださいね。
実は、万年筆歴8年の私も未だによく分かっていません(笑)
安い万年筆と高い万年筆の違いは?
5000円以下で買える安い万年筆を紹介する前に、高い万年筆との違いを説明します。
安い万年筆と高い万年筆の主な違いは、ペン先の素材とデザインです。
ペン先の素材としては、金とステンレスがあり、どちらも万年筆用のインクで腐食されにくい特長があります。
金は柔らかくしなやかで、金のペン先は止めやはらいなど文字に動きを出しやすいです。
一方、ステンレスのペン先は硬く、金ペンのようなしなやかさはありませんがペン先が削れたり曲がったりしにくいので初心者向きのペン先と言えます。
高い万年筆の特徴
高い万年筆と言っても、1万円から数百万円レベルまで非常に幅広い価格の万年筆があります。
一般的に、1万円以上の高い万年筆には金のペン先が使われていることが大半で、14金(14K)・18金(18K)・21金(21K)・24金(24K)まであります。
数字が大きいほど、ペン先の金の含有量が多いという意味ですね。
金が多く含まれているほど、万年筆のペン先が柔らかくなります。
24金のペン先は柔らかすぎて使いにくいので、現在の万年筆では14〜21金が主流です。
数字が大きくなり金の含有量が増えるほど、万年筆の値段が上がると考えてもらって良いでしょう。
また、万年筆のデザインにダイヤモンドなどの宝石や有名なデザイナーがデザインした万年筆だと数百万円の値がつくことがあります。
こういった超高級万年筆は書き心地ではなく、見て楽しむタイプの万年筆ですので、実用向きではありません。
通常、実用的な万年筆で高い万年筆と言うと、1万〜10万円くらいの価格です。
あとは、持ち手に特別な素材を使っていたり、限定品だったりすることで値段が変わります。
5000円以下で買える安い万年筆の特徴
5000円以下で買える安い万年筆は、ペン先にはステンレスが使われています。
ステンレスは硬く、日本語特有の止めやはらいが上手く表現できないこともありますが、手入れもしやすく初心者向きの万年筆と言えます。
金のペン先に比べて価格が抑えられるのもメリットです。
いきなり1万円もする万年筆を買うのは勇気がいる!という人は、まずは300円〜1000円の万年筆を使ってみて、もっと良い万年筆が欲しいと思ったら金のペン先がついた万年筆を買うと良いでしょう。
安い万年筆のデザインですが、持ち手などはプラスチック製で可愛らしい見た目のものが多いです。
3000〜5000円の万年筆になると、スタイリッシュで仕事で使っても差し支えないようなデザインの万年筆もあります。
5000円以下で買える万年筆
ここでは5000円以下で買えるお得な万年筆を安い順にご紹介します。
1コインで買える万年筆ならコレ! プラチナ萬年筆「プレピー」
価格 | 5 |
書き心地 | 2.5 |
デザイン | 2 |
使いやすさ | 4 |
ペン先の種類 | 4 |
総合評価 | 3.5 |
プラチナ萬年筆の「プレピー」は300〜500円で買える万年筆です。
ひと昔前では考えられない安さです!
プラチナ萬年筆は日本の万年筆メーカーですので、この安さですが品質も良く書き心地も悪くありません。
プラチナ萬年筆の開発した「スリップシール機構」という、インクが乾きにくくなる構造をしたキャップを採用しており、これは数万円する万年筆にも搭載されている機能です。
ただし、価格が価格なので見た目は他の万年筆と比べると安っぽさはありますが、カラーはブラック・ブルー・パープル・レッド・ピンク・イエロー・グリーン・透明の8種類から選べます。
また、キャラクターとのコラボも行なっており、現在はハローキティのプレピーも販売中です。
プレピーのインクはカートリッジとコンバーターの両方が使え、コンバーターを利用すると好きなインクを他社製でも選ぶことができます。
正直、数百円の万年筆とは思えないほど本格的な万年筆として使うことができます。
可愛い万年筆が欲しいならコレ!パイロット「kakuno」
価格 | 3.5 |
書き心地 | 3 |
デザイン | 4 |
使いやすさ | 4 |
ペン先の種類 | 4 |
総合評価 | 3.7 |
こちらも国産の大手文房具メーカーパイロットが出している1000円以下で買える格安万年筆。
見た目は可愛らしく、カラーは11種類から選べるので女性に人気の万年筆です。
書き心地は可もなく不可もありませんが、グリップが三角形になっており万年筆初心者でも正しい持ち方ができる構造になっています。
また、万年筆自体も六角形になっていて、机に置いても転がりにくく作られています。
ペン先も極細字(EF)・細字(F)・中字(M)の3種類から選べます。
インクはパイロットのカートリッジインクの他、コンバーターを使えば好きなインクを入れることもできます。
ビジネスで使うならコレ!プラチナ萬年筆「プレジール」
価格 | 3.5 |
書き心地 | 4 |
デザイン | 4 |
使いやすさ | 4 |
ペン先の種類 | 2 |
総合 | 3.5 |
プレジールもプラチナ萬年筆が出している1000円前後の低価格の万年筆です。
プレピーとの違いはデザイン!
ビジネスでも使える落ち着いたカラーとパール加工されたマットな質感は、とても1000円も万年筆とは思えません。
書き心地も、低下価格帯ながら滑らかで、さすが国産メーカーだと思わせる作りです。
プレピーと同様、フタに「スリップシール機構」が搭載されており、インクを入れたまま1年経ってもインクが乾かないとされています。
こちらも、専用カートリッジの他にコンバーターを使用できるので、好きなインクを入れて使うことができます。
低価格万年筆の元祖!LAMY「サファリ」
価格 | 2 |
書き心地 | 3 |
デザイン | 3.5 |
使いやすさ | 3.5 |
ペン先の種類 | 2 |
総合評価 | 2.8 |
万年筆の本場ドイツの老舗メーカーの格安万年筆です。
ひと昔前は、5000円以下で買える万年筆と言えばLAMYのサファリでした。
今は国産メーカーが参入している格安万年筆業界ですが、それでも人気が落ちていないのがサファリ!
毎年限定カラーが発売されるので、ついつい買ってしまって何本も揃えてしまう…なんて人も多い人気の万年筆です。
もともとは万年筆を始めて使うドイツの小学生用に作られたものなので、グリップが三角形をしており万年筆初心者が正しい持ち方を学べるような作りになっています。
万年筆のボディーは非常に軽く、ポケットに入れても邪魔になりません。
カラーもたくさん販売されているので、ブラックなど落ち着いた色ならビジネスでの使用もできます。
書き心地はサラサラと言うより、シャキシャキ感がありますが、使い込めばペン先もこなれてくるので違和感はありません。
こちらもカートリッジとコンバーターの両用ですので、好きなインクも入れることができます。
女性のビジネスマンならコレ!パイロット「コクーン」
価格 | 2 |
書き心地 | 4 |
デザイン | 5 |
使いやすさ | 4 |
ペン先の種類 | 2 |
総合評価 | 3.4 |
国産メーカーパイロットが20〜30代の若い世代がビジネスで使用することをコンセプトに作ったのがこのコクーン。
ビジネスを意識しているので、落ち着いたカラー展開がされており、質感もマットで使いやすいデザインです。
価格は3000円前後で、格安万年筆の中では高い方です。
ですが、その分書き心地はサラサラで、低価格萬年筆のステンレス製のペン先の最高峰とも言えます。
ペン先が細字と中字しかないのが残念ですが、国産のペン先は外国産と比べて細いので細字でも十分に細かい漢字を書くことができます。
インクはパイロットのカートリッジもコンバーターも両方使えます。
安い万年筆のすすめ まとめ
万年筆は高い!というイメージが変わったでしょうか?
300円で万年筆が買えるなら、1度試してみることをおすすめします。
ボールペンとは違う独特の書き心地、色とりどりのインクを選ぶ楽しみ。
5000円以下の万年筆でも、十分に万年筆の世界を楽しむことができますよ。